ぼくログ

娘の愛らしい日々を父の目で書いています。

脇の匂いが気になる話

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秋の夜長、いかがお過ごし?

近頃はめっきり涼しくなって、汗をかくことも少なくなった。ワタシはやせ型なので、ほとんど汗はかかないのだが、それでも汗をかくと気になってしまうのが”臭い”のである。日本人の体臭に対する考え方は引き算だといわれ、無臭こそが美徳だとされる。動物はみな体臭を発しているというのに、なんとも生きづらい世の中である。

先日職場での出来事。

女性職員2人が、ワタシの座席付近でなにやらこそこそと話をしている。聞くともなしに聞いていると、なにやら、臭いについて話のようだ。香水はどうだとか、あの制汗剤がイイだとか、たわいもない話だった。しかし片方の女性が切り出したある一言で、会話の内容は一変した。

「ところで○○さん。におわへん?」

明らかに声のトーンが下がった。まぎれもない個人攻撃。しかも気になることに、○○だけ、聞きとれない。
問いかけられたほうも、「待ってました」と言わんばかりににやにやとしながらうなづいている。

彼女たちにとっての本題は「〇〇さん」であって、その前の女子トークはマクラだったということか。

結局「〇〇さん」が誰であるのかはもちろん、どこが臭うのか、どんな臭いなのか。一切わからなかった。
ただその会話の内容を集約した結果はじき出された事実、それは、彼女たちが”ワキガ”について話している、ということだった。


ワタシはこと”ワキガ”というワードに敏感である。何を隠そう、ワタシはワキガ予備軍なのだから。(たぶん)

スーツをきるようになって気付いたのだが、人より汗をかく量は少ないが、脇汗だけ異常にかく。
興味本位で脇を嗅ぐと、汗、だけではない、何やら不思議に香りが漂う。

幾度となくグーグル先生に解決策を相談したが、返ってくる解答は”ワキガ”だった。そして続く言葉はワキガは悪、存在意義なし!よって徳を積んで来世に期待をかけろ、だった。

さて、先の女性職員二人は終始私のそばで内緒の女子トークにいそしんでいた。ここから考えられるのはふたつの可能性である。

一つ目は、臭いの発生源がワタシではない、もしくは、ワタシが発生源だと気づいていない場合。ワタシは彼女たちからすればノーマークの存在なので、会話内容が聞かれても大丈夫なわけだ。

憂慮すべきはもう一つの可能性は、個人攻撃を仕掛ける、もしくはワタシへの警告を込めている場合である。こちらの場合、相手は明らかな敵対意識をもってワタシに接しているということになる。

しかも同じチームで約3年近く働いてきた同僚が、である。今まで笑顔で接してくれていたのは何だったのか、冗談をいいあって笑っていたのは何だったのか。

仮に個人攻撃の対象が私だった場合、彼女たちの作戦は大成功だといえる。彼女たちの会話はワタシの心に深いキズを残し、ワタシにしたたか脇汗をかかせたのだから。


いまや娘氏の下僕にクラスチェンジしたワタシには、自分の脇をいじるほどの資金は残されていない。でも、せめてものエチケットとして、制汗シートぐらいは胸ポケットに入れて行動できる男になろう。そう思い、家路についた。